今日は深圳に行ってみた

何度も香港に来ているのに、一度も行ったことがなかった深圳。今回は日程に余裕があるので、折角だからと足を伸ばしてみた。

いつも通り茶餐廳での朝食。今日は意粉(スパゲティのこと) + ハム + オムレツ + コーヒーというよく分からないメニュー。その後あれこれを準備を整えて、深圳行の列車に乗り込んだのは 11 時頃。初動遅すぎ。

東鐵綫に乗ってみるよ

深圳行の路線である九廣東綫は九廣鐵路公司が運営していたのだが、2007 年に九廣鐵路公司MTR に吸収合併されたため、九廣東綫は MTR の「東鐵綫」って位置付けになってしまっていた。基本はロングシートの通勤列車だけど、一両だけクロスシートの頭等車廂(1 等車)を連結している。折角だからこの頭等に乗ってみた。

頭等の料金は一般車両の倍。ホームにある読取機にオクトパスカード*1をかざせば精算完了というお手軽な仕組み。車内は固定クロスシートで向かい合わせ。乗り心地はまあまあで、これなら料金が倍でも納得出来るかなって感じ。

いざ深圳

東鐵綫の終点である、国境(?)の羅湖には 12 時前に到着。この駅近辺は立入禁止地区なので、人の気配が殆どない。何だか「国境」って感じで妙にわくわくする。歩いて国境を横断するのも人生初めてだし。

ここからは誰もが「香港の出境手続き」→「深圳河に架かる橋を歩いて横断」→「中華人民共和国への入境手続き」という流れを踏む。香港と中華人民共和国の間に、陸路ながら免税店が並んでいるのにはちょっとびっくりした。そりゃ確かに出境すれば「どの国でもない」領域になるから、免税店も存在しうるわな。

香港出境から中華人民共和国入境までに掛かる時間は 1 時間位。入境完了後、近くの両替商で \20,000 を人民幣に両替。この時は「カードがあるから人民幣はそんなにいらないよねー」って軽く考えてたんだけど、実は深圳では AMEX はおろか、VISA さえマトモに使えない店ばかりでびっくりした。なので、大量に買物をするならある程度の人民幣が必要。

深圳駅前にて

深圳に来る日本人は「観光メイン」か「買物メイン」のどちらかに分かれると思うけど、我々は当然ながら買物メイン。取り敢えず深圳駅前の羅湖商業城に足を運んでみたけど…うーん、河一本超えただけであっという間に中華人民共和国ですよ。何となく、北京の秀水市場とかあーいうトコを連想してしまった。

羅湖商業城のあまりのデカさに萎えてしまったので、場所を変えることにした我らが夫婦。色んな意味で弱すぎ。

東門市場

次に向かったのは東門市場。ここへは徒歩ではなく、深圳地鐵を利用して移動する。深圳にも香港におけるオクトパスのような IC カード(深圳通)があるそうなんだけど、さすがに購入するのはやめた。中華圏の IC カードマニアとしてはアレな判断だけど、まぁいいや。

深圳地鐵のチケットはプラスチックのトークンになっていて、自動販売機で購入出来る。これを改札に当てると、自動改札のゲートが開くようになっている。降りる時はトークンをスロットに入れれば OK。分かりやすい。

地鐵の深圳駅から列車に乗り込んだはいいのだけど…予想通りというか、「降りるヒト優先」という考えが存在しないところが中華人民共和国。列車がホームに入ってきたら、降りる人がいようがいまいが我先に列車に乗り込む。オリンピックを控えている北京では当局の強い指導のお陰*2でかなり改善されたけど、深圳のような田舎じゃ仕方がない。

深圳駅から 2 駅目の老街駅で下車して東門市場へ。雰囲気としては北京の民族大商場とかそんな感じのエリアが巨大になったような感じ。でも特に惹かれるモノが売られているわけでもないので、ひとしきりブラブラして、食事をした後は早々に切り上げる。

萬象城と深圳購書中心

次に向かったのは、最近新しく出来たというショッピングセンターである萬象城。ここは大劇院駅のすぐそばで、駅からも直結という立地の良さ。

入ってびっくりしたのは、羅湖商業城とは比べ物にならないほど洗練されているその雰囲気。北京で言えば東方新天地のような感じで、ショップもかなり選ばれたものばかりが入っているような気がした。ここでは CD を買い漁ったのだけど、価格としては北京よりもずっと高いかなー、ってイメージ。北京でいつも購入している我々としては、あまりお買い得感を感じられなかった。とは言え一枚 40 元程度だから、香港で買うよりもずっと安い(大陸版だけど)。

その後はやはり近くにある深圳購書中心で書籍を何冊か購入。品揃えはかなり充実しているので、香港の書店では物足りない向きには是非足を運んで欲しい。

帰路

気温 20 度、日差しが強い中を上着を着て歩いていたせいか、やたらと暑くて疲れた深圳。17 時位に香港へと戻ることにした。

地鐵で深圳駅へと戻った後、出境手続きをしてから歩いて香港・羅湖駅へ。国境地帯に沈む夕日を見ながらの国境超えには何か感慨深いものを感じた。

香港側での入境審査前に、免税店でウィスキーのミニボトルを数本購入。入境審査は問題なく完了し、東鐵綫で尖東へと戻る。

正直なトコ、深圳行は疲れたばかりで得られたものが少なかったような気がするのが残念。下調べが不十分だったせいか、買ったモノの数に比べて消化不良感が強かった。次回はもう少し入念な準備をしてから臨みたい。

*1:香港における Suica みたいなもの。

*2:ホームに係員が常駐して指示を下す程の力の入れよう。