『概論』第 6 版を読了したことにしておく

確か Spring を使った初めてのプロジェクトをこなしていた頃にようやく入手した、Date の『概論』第 6 版。ずっと放置プレイで、id:thata 氏が言うところの「いい感じに発酵してきたよ〜」状態だったのを晩秋からコツコツと時間を見つけて読み続けてきたけど、付録も残すところを 20 ページ程度のところで読了宣言。

ここ最近あれこれと忙しくなってきて読む時間が取りにくくなくなってきたのもあるし、電車の中で読むには俺様にやさしくない重さと厚さが辛いってのもあるんだけど、正直なところ訳文読むのにだんだん疲れてきたってのが本音。何かダメだ。訳語も不統一だしレイアウトもイマイチ。これなら原書読んだほうがいいやって気になってきた。

データベースシステム概論

データベースシステム概論

放置してたのは、ちょうどこれを入手したときに既に原書じゃ第 8 版が出てるよってことを後から知ってショックだったから。その第 8 版はとっくの昔に入手していたってのに、何となく「高いカネ払って翻訳 6 版を買ったんだから…」って貧乏根性出して読み出したのが良くなかった。海より深く反省。

An Introduction to Database Systems

An Introduction to Database Systems

目次をざっと見る限り、第 8 版は章の組み替えも含んだ改訂が色々と行われている感じ…ってそりゃそうだ。SQLSQL:1999 になっているけど、元々 SQL については大きくフォーカスしていないから割とどうでもいい。それもよりも内部での例に使っている言語が、全て正式に Tutorial D になった(というより、Tutorial D という名前がついた)ってほうが大きい。

新設されたのは

  • 第 5 章: 型(Type)
  • 第 23 章: Temporal Database
  • 第 27 章: Web と XML データベース

って感じかな。一方、記憶構造とアクセスメソッドの部分は「オンラインで嫁」になっちゃった。本書らしいと言えば本書らしい。

「論理に基づくデータベース」は付録から第 24 章へと昇格。『実践講義』で日本でも知られるようになった TransRelational モデルが付録に入ってる。あと、オブジェクト指向周り、完全性、トランザクション管理周りが大きく改定されているみたい。

今の仕事が片付いたら、本腰を入れて読もうと思う。

…って、『Database Management Systems』もちょうと半分のトコで頓挫してるっつーのになぁ。ちなみにこっちはデータベースに関わる事柄を手広く扱っており、かつ内容も平易なので、割とお薦めです。関係論理 / 関係代数もページ数は多くないものの、ちゃんと取り上げてます。『概論』を初学者に薦めるのは抵抗があるけど、こっちは初学者でも大丈夫だと思う。

Database Management Systems

Database Management Systems