『インターフェイス指向設計 ―アジャイル手法によるオブジェクト指向設計の実践』
コーディングスタイルのキモさについてはもう慣れた。いや嘘。やっぱり気持ち悪い。
インターフェイス指向設計 ―アジャイル手法によるオブジェクト指向設計の実践
- 作者: Ken Pugh,角谷信太郎(監訳),児島修
- 出版社/メーカー: オライリージャパン
- 発売日: 2008/05/24
- メディア: 大型本
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第 1 部で「インタフェースというものの考え方」「契約」「インタフェースの発見と設計」といったテーマについて説明した後、第 2 部では実際の開発の進め方をなぞりつつ、それらの考え方を適用していく…という構成になっている。取り敢えず、インタフェースの 3 原則は暗記しとけみたいな感じ。
オブジェクト指向設計の基本がある程度身に付いている人には、知識のリフレッシュになる。折に触れて読み返し、常に正しい方向を向いていることを確認するためにも使える。もちろん、監訳者の角谷さんも述べている通り、「今まさに現場でその考え方を必要としている」向きには間違いなくお薦め。ソフトウェア開発には王道なんてないけど、少なくとも本書は良い道標となるはず。
個人的には、本書を新人教育の教材として使ってみたいなと思った。何らかのオブジェクト指向言語によるプログラミングの基本を身につけた後で(今なら Java か C# になるのかな?)、
- 第 1 部を 1 日 1 章ずつ
- 第 2 部は個々人の自習
という形式でやると面白いと思う。ただ与えるだけじゃ無謀なので、その手の本を何千ページと読んだ、経験を積んだ開発者が指導するという形式は必須だけど。
下手な書籍を読んでヘンな癖がつく前に、ちゃんとした考え方を身につけさせたいというのがその理由。本書のように薄くて、しかも本質を明快に解説した書籍なら、その役を立派に果たしてくれるだろう。